罠コードの先攻展開について
お久しぶりです。アルクです。
今回は前期に使用していた罠型コードトーカーについて書いていきたいと思います。
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罠コードを選択した理由
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本記事でお伝えする内容
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意外と奥深い、罠コードの先攻展開
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おまけ
- 終わりに
1. 罠コードを選択した理由
前期序盤(3月下旬)は前々期に引き続きスクラップオルフェゴールを握っていました。
が、環境に純十二獣がかなり増えるとともに、十二に強い閃刀姫も増加し、そのどちらにも不利なスクラップオルフェは苦しい戦いを強いられました。
(同じ人の十二獣に3連敗したり…)
ある日0-2スタートして心が折れ、ドロップして地元に帰り、罠コードで公認出たら4-0出来たので、即乗り換えました。
要するに成り行きですw
…冗談はさておき、環境トップの鉄獣と電脳に対して相性が比較的良かったことがデッキ選択の主な理由です。
苦手寄りのプランキッズが関東だとあまり多くない点も後押しになっていました。
色々と運もあり、前期は初めてのCS優勝も経験出来ました。
笹塚cs
— アルク@令和遊戯cs (@arc_home1711) 2021年6月5日
ダイーザ ○○
ヌメロン ×○-
幻影 ×○○
ドラゴンリンク ○×○
トナメ
十二鉄獣 ○○
メタビ ×○○
十二鉄獣 ○○
罠コードトーカー使って6-0-1で優勝しました!
サイドの拮抗勝負と紅蓮の指名者がめっちゃ強かったです pic.twitter.com/oiz7qj2anI
TPの方々と比べると大した戦績ではありませんが、他でもぼちぼち勝てたので満足です。
2. 本記事でお伝えする内容
使用者が殆どいなかったスクラップオルフェと異なり、罠コードはメジャーなデッキタイプです。構築もベースになるものがほぼ固まっており、CSの対戦動画や、充実した内容のブログも既に数多く投稿されています。
一方で、罠デッキで最も重要な先攻時の動きに関して、
「ヒートソウルとコンフリクト構えてガバ伏せ。後は引いた罠で戦うだけ」
といったざっくりした認識が広まっているように感じました。
間違っているわけではないのですが、非常に勿体ないと思います。
罠コードは展開デッキではないため、先攻展開といっても、ヒートソウル単騎なのか、トランスヒートを目指すのか、FWDまで行くのか、コンフリクトを構えるのか否か、くらいしかありません。
それ故、この部分の検討は疎かにしがちであり、また判断を誤ったところで罠のゴリ押しで勝ててしまうことが多く、重要性を体感しづらい、という性質があります。が、
個人的には、罠の開き方や後手の捲り方と同じくらい、あるいはそれ以上に重要な要素だと考えています。
根拠が感覚的で申し訳ないのですが、先攻展開を意識するだけで自身の勝率が上がったと実感しています。
では、先攻展開をどこで学ぶのか、となった時にまとまった情報源がないことが気になりました。
私自身も意識はしていますが言語化の段階まで進んでいなかったので、良い機会だと考え、ブログとして発信することにした次第です。
ということで今回は徹頭徹尾、罠コードの先攻展開に関するお話です。
(最後にちょっとだけおまけは付けてます)
後手捲りや罠の開き方に関しては記載していません。
メインターゲットとしては、罠コードを握り始めたけどあんまり勝率伸びないなと感じている方々向けです。
なので内容としては、既に罠コードで活躍されている方々からすれば周知のものかもしれません。何卒ご容赦下さい。
本記事の内容が、罠コードに興味をお持ちの皆さんの一助になれば幸いです。
私も未熟者ゆえ間違った認識があるかもしれません。その点は是非指摘して頂きたく、よろしくお願いします。
(指摘による自身のレベルアップも、記事を書く理由の1つです)
3. 意外と奥深い、罠コードの先攻展開
罠コードの先攻展開において、意識する要素は何でしょう?
ざっと思いつく限り並べてみます。
・うららの有無
・対面のデッキタイプ
・メイン戦かサイチェン後か
・手札の罠カードの枚数
このあたりまでは容易に挙げられるかと思います。
・リンク1の選択
・ゴードンの飛び
・大捕り物orスケゴの有無
・神の宣告の有無
罠コードを使っていない方からすると「え?それ展開に関係ある?」と思えるかもしれません。が、実は大切な要素です。
まずは前半の部分から。
・うららの有無
言わずもがな「Gをケアできるか否か」ということです。
握っているのなら日和らずにトランスヒートを目指しましょう。
・対面のデッキタイプ
これは主に
「トランスの付与する対象耐性の効力」と
「コンフリクトの効き目」
が該当します。
例えば、ドットスケーパーとマイクロコーダーを握っていた場合に出来る展開として、
① トランスヒートコンフリクト
② ヒート単騎コンフリクト(マイクロへのうららケア)
の2種類があります。
対象耐性によって優位に立てるタイプのデッキ(閃刀、メイド、サンドラ等)には①を、
コンフリクトの効き目が大きいタイプのデッキ(シャドール、電脳堺等)には②を優先するといった具合です。
・メイン戦かサイチェン後か
気にする要素は主に、バック割り、ニビル、γです。
(対面によっては超融合も含まれますが、現状少ないので割愛します)
それぞれ次のようなことを意識します。
① バック割り
マイクロへのうららケアなど、コンフリクトのサーチを優先します。
② ニビル
召喚回数を抑えてヒート単騎展開します。ちなみにこれは①のコンフリ優先ルートを辿っていると自然に達成されていることが多いです。
またGと後続を握っていて、コンフリにアクセス出来ていない場合などは、無理矢理踏みながら2ドローして罠を引き込むパターンもあります。
ニビル本体によってライストをケアし、罠で展開を阻害して3ターン目に勝負をかける狙いです。
③ γ
罠が厚ければヒートの自ターンドローを放棄します。
これは持論ですが、メイジ経由でヒートが成立したならドローして良いと考えています。
相手目線に立った時、メイジの効果をスルーしてヒートをγで狙う行動はうららわらしの裏目がかなり大きいです。
(メイジを狙えばうららで防がれてもヒートはドロー出来ない)
まあ実際にはその辺りあまり考慮せずヒートに投げてくる人もいるので絶対とは言えないのですが、目安にはなると思います。
逆に言えば、メイン戦から誘発やバック割りに怯えすぎて、展開が弱くなるパターンは出来るだけ避けたいと考えます。
例えば、チェーンを重ねてマイクロへのうららをケアする動きは、結果的にヒートソウルにうららを打たれることになります。
メイン戦では、コンフリクトと、ヒートソウルでドローする可能性のあった罠(通告や強脱など)にそこまでのパワー差はありません。
であれば、メイジを経由するルートで展開を強くしたり泡を踏みに行く動きの方が、マイクロへのうららケアより有効と考えることも出来るわけです。
・手札の罠の枚数
特に罠が少ない場合(モンスターだらけの場合)、FWDを目指して大胆に動いた方が良い場面が多いです。
逆に罠が多いなら、Gに対して強く止まれるよう意識しましょう。
さて、ここからもう少し掘り下げた話になります。
・リンク1の選択
展開の中で、サイバースモンスターをリンク1に変換する際、いくつか選択肢が生まれる場合があります。
最も選択肢が多いのがドットスケーパーです。
例えば、通常の構築で、ドットスケーパーを召喚してリンク1に変換する場合、次の3つから選ぶことになります。
・リンクリボー
・転生炎獣アルミラージ
・リングリボー
どんな場面でも対応出来る正解の選択はありません。他の手札や対面によって都度最適解は変わります。
私も全てのパターンを把握出来てはいません…
が、実践的なものを1つ紹介させて頂きます。
例:メイン戦想定、対面不明
手札にドットスケーパー、マイクロコーダー×2、神の宣告、強制脱出装置
先ほどから何度か例に出している「スケーパー+マイクロ」の組み合わせです。
展開としてはトランスヒートコンフリクトか、ヒート単騎コンフリクト(うららケア)かを選ぶことになります。
それ以外の情報としては、
・宣告があるためコンフリクトは必須ではない
・コーダー1枚は腐るため罠が若干心許ない
・Gは通ってしまう
このあたりでしょうか。
トランスヒートまで行けば、盤面が固いだけでなく、ヒート1ドローでワンチャンFWDまで延びる可能性があり、魅力的ではありますが、やはりGが気になりますね…
スケーパーにマイクロを直接リンクした場合、ヒートソウルまでにGで引かれる枚数は2枚です。
さて、ここでトランス行きルートを選択し、リンク1としてリンクリを選択し、Gをもらった場合について考えてみましょう。
スケーパーをリンクリに変換
墓地スケーパー効果(ここにG)
リンクリスケーパーでスプラッシュメイジ
メイジと手札のマイクロでヒートソウル、コンフリクトサーチ
ヒートソウルに辿り着くまでに3枚のドローを与えることになります。
この原因の1つは「リンクリボーが闇属性であること」です。
ヒートソウルの召喚条件である「属性の異なるサイバース2体以上」の縛りが、
無駄なメイジ経由を強いているのです。
もう何が言いたいかお分かりだと思います。
最初のスケーパー変換をアルミラージにすることで、仮にGを打たれたとしても、アルミラ(炎)、スケーパー(地)、手札マイクロ(闇)から一気にヒートソウルに向かうことが出来、Gのドロー枚数を1枚減らすことが出来ます。
強気に上振れを狙いながらも、Gに阻まれた際には最小限の傷に留める、
上振れと誘発ケアの折衷案といったところでしょうか。
展開の際には、是非リンク1の選択にも気を配ってみて下さい。
・ゴードンの飛び
大事なのは「何が飛んでしまったか」だけではなく、「飛びの結果何が残ったか」です。
何度も例に出しているスケーパー+マイクロのような、トランスヒートかヒート単騎か選択出来る場合に考慮すべきことの1つに、
「ヒートソウルのドローにより妨害が増えるかどうかの期待値」があります。よって、
・ゴードンで罠が多く飛んだ場合、ヒートソウルのドローで罠を引く確率が低い
よってGやニビルを強くケアし、コンフリクトにうららを当てさせずにヒート単騎で終える選択をする
・ゴードンでモンスターが多く飛んだ場合、ヒートソウルのドローで罠を引く可能性が高い。
よってトランス目指してメイジを組むルートを辿り、メイジに泡影を貰うことでヒートソウルのドローを通しやすくする
一例ですが、このような思考が可能になります。
また、当然罠を引けば妨害は追加されますが、それ以外にもドローにより妨害が追加されるパターンが1つ存在します。
「トランスヒート状態で、セクレタリー、アディオンまたは蘇生を引いた場合」です。
これらを引いた場合、FWDの成立により1妨害追加されます。
ゴードンで罠が多く飛び、かつセクレタリーやアディオンが飛ばずに残った場合などは、トランスヒートを成立させて妨害の追加率を上げることを意識しましょう。
・大捕り物 or スケゴを引いている場合
この2枚が先攻展開に絡む理由は、コード・トーカー(以下、素コード)のテキストにあります。
大捕りまたはスケゴによって、素コードのリンク先にモンスターを置くことで、破壊耐性を付与することが出来ます。
これにより、レディデバッガー単騎の際、以下のように思考することが出来ます。
・デバッガー単騎で大捕りやスケゴがない場合、素コード+コンフリクトで構えても、ATK1300以上のモンスターを置いてバトルフェイズ宣言されるだけで妨害を使用せざるを得なくなってしまう
(素コードの戦闘破壊によりコンフリクトが使用不能になるため)
よってジェネレーターをサーチしてヒートソウルを目指す
・デバッガー単騎で大捕りやスケゴを握っている場合、バトルフェイズに入ってから素コードに耐性付与出来るため、コンフリクトが腐る可能性は非常に低い。
よって羽根リブート等への対抗を第一に考え、マイクロをサーチして素コード+コンフリクトでターンを返す
他にも、スケゴがあればヒートソウルの打点を3300まで上げられるため、トランスまで行かなくてもパンクラや上級メイドの打点をケア出来たりします。
・神の宣告の有無
コンフリがなくても羽根等をケア出来るのはもちろんですが、実は「ヒートソウル単騎から後続無しでもキルが取れる」ようになります。
意味が分からないと思うので、流れで説明します。
例:初手 レディデバッガー、神の宣告、誘発や罠が3枚
罠が分厚いですから、確実にターンは帰ってくるでしょう。
ですが後続がなく、未確定のドローで引っ張ってくる必要があります。
デバッガー召喚してジェネレーターサーチ
手札リンクで素コードをss
ジェネレーター効果でスケーパーを墓地へ
スケーパー効果でss
さて、普段ならここでヒートソウルをssしドロー、ニビルケアしたまま罠ガバ伏せしてターンを返すと思います。
それも十分強いですが、こんなルートもあります。
素コードとスケーパーでメイジss
メイジ効果で下級釣り上げ
メイジ下級でヒートソウルss
先程との違いは、墓地にメイジがあるかどうかだけです。
しかしこれが後で効いてきます。
ヒートソウルドローして罠伏せてターンエンド
相手ターンヒートソウルドロー
相手の展開に神宣含む罠を当て、ヒートソウルを守り切る
次の自ターン通常ドロー
ここまででモンスターを引けているなら、それを使ってワンキルすれば良いです。
しかし、仮に引けていなくても問題ありません。
2回のヒートソウル使用後に神宣を使用したことで、こちらのライフは残り3000になっているはずです。
ヒートソウルドロー効果
ドロー処理後、ライフが2000なので追加効果が使用出来ます。
ヒートソウルを除外し、トランスをss
トランス効果でメイジをss
メイジ効果でジェネレーターをss
メイジジェネレーターでトランス2体目をss
ジェネレーター効果でマイクロをサーチ
トランスマイクロでアクセスss
トランスアクセスで8600ワンキル
このように、追加モンスター無しでワンキル出来てしまいます。
「神宣のライフコスト」というデメリット効果が、変身効果の早期適用という形で展開に貢献してくれていますね。
そしてこれを実践するには、変身効果を見越して最初のターンにメイジを経由しておく必要があります。結局は先攻展開が肝要、ということです。
踏まなくてよいニビルを踏む展開のため、毎回やるわけではないですが、神宣を引いた時には是非、考慮してみて下さい
タイトルに書いた「意外と奥深い」の部分、伝わったでしょうか。
これが全てではありませんが、少しでも参考になれば幸いです。
4. おまけ
せっかくなので、私の一押しサイドカードを紹介させて頂きます。
「紅蓮の指名者」
ライフ2000と自分の手札情報をコストに、相手のハンドを1枚ピーピングハンデスします。
「次の相手エンドフェイズ」とありますが、相手ターンに発動した場合はそのターンのエンドフェイズに手札に戻ります。
これを先攻サイチェンで投入し、相手スタンバイに発動します。
罠コードにおけるこのカードの強みを以下に記します。
・羽根ライストへの耐性
バック除去カードを引っこ抜きます。毎回コンフリクトを構えられるわけではありませんからね。
・初動やパンクラの除去
ライストがなければ他の攻め手や捲り札を引っこ抜くだけです。
・手札情報GET
これはかなり大きいです。罠デッキは妨害の当てどころを間違えると途端に捲られますが、見てしまえば間違えようがありません。単なる答え合わせです。
返しのターンでニビルがあるかどうかまで見えています。
・魔封じ、勅命との相性
罠コードのサイド先攻枠と言えば魔封じを2または3枚積むことが多いと思います。その場合、メインの勅命と合わせて同じ役割のカードが3、4枚になり、被った場合に妨害数の減少に繋がります。
紅蓮は魔封じ勅命とほぼ同じ役割を持ちながら、これらと一緒に引くと更に強く使うことが出来ます(紅蓮でモンスターを引っこ抜いてから魔封じを開ける)。
・ヒートソウルとの相性
紅蓮はコストとして手札を相手に公開しなければならない都合上、発動には最低1枚の手札が必要です。
例えば他の罠デッキで紅蓮を使う場合、残りの手札が全部罠でも、紅蓮のために1枚伏せずに残す必要があります。勿体ないですね。
罠コードの場合、手札を全て伏せてしまっても、ヒートソウルの相手ターンドローで発動のためのコストを確保することが出来ます。
(罠コードは誘発が少ないため、相手ターンドローにうららを打たれることはほぼない)
もちろん、見せられる手札が他にある場合は、先に紅蓮から発動し、後からヒートのドローで未確定の手札が作れます。
・先攻2ターン目のキル力
紅蓮で弾いたカードはそのターンのエンドフェイズに相手の手札に戻ります。
羽根ライストパンクラを弾いたところで、次の自分のターンでライフを削り切れなければ、結局いずれはそのカードを使用されることになります。
が、罠コードは罠デッキでありながら一瞬でライフを取り切れるため、その心配が殆どありません。
・ライフを削るメリット
先攻展開の神宣の件で説明したとおり、先攻2ターン目にヒートソウルの変身効果を使えると簡単にキルが取れます。
ヒートソウル2回+紅蓮でライフが4000まで削れるため、通告を1回使うだけで残りライフ2500になり、次ターンにヒート効果で変身可能になります。
紅蓮の有用性について、お分かり頂けたでしょうか?
もちろん、後引きの弱さやヒートが立たない場合の脆さなど、万能ではありませんが、かなりやる奴なので是非試してみて下さい。
ちなみに、十二鉄獣相手に紅蓮発動、チェーンリブートを宣告で弾いて手札見たら、
ツイツイ、ナーベル、会局、サンダーボルト、死者蘇生
で死相が見えた話をここに載せておきます…
5. 終わりに
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
他にもお話したい内容はあるのですが、ちょっと自信がない部分なので今回は先攻展開のみとしました。
その他の部分に関しては、結果を出されている方の有料noteを参考にすると良いと思います。
有料noteに関しては色々意見があると思いますが、個人的にはCSに高い参加費と交通費を出して何度も通って身体で覚えるより、noteの方が効率的だとは思います。
悪質な有料記事の話もたまに聞きますが、罠コードに関してはどの方も素晴らしい内容の記事を書いていらっしゃいますので、そこはご安心ください。
(何か宣伝みたいになっちゃいましたが、特に個人間の繋がりはないです)
ご質問、ご指摘等あれば@arc_home1711にリプして頂けると嬉しいです。
ではまた。